「起業したいけれど、何をやればいいかわからない…」
これはスモールビジネスを始めようとする多くの人が最初に直面する悩みです。やりたいことが曖昧なままでは、行動にも移せず、結果的に立ち止まってしまいがちです。しかし、自分に合ったビジネスアイデアは、特別な才能がなくても、これまでの人生の中にすでに存在しているものです。
第2回では、自分にとって無理なく続けられ、かつお客様に価値を届けられる“ビジネスアイデア”の見つけ方を紹介します。
ポイントは、「自分の強み × 情熱 × 世の中のニーズ」が交差する場所を見つけること。この“交差点”こそが、自分らしく、かつ利益が出るスモールビジネスの原点になります。
1. アイデアは「ひらめき」ではなく「発見」
多くの人が「いいビジネスアイデアは、ある日突然ひらめくもの」と思いがちですが、実際にはそうではありません。成功している起業家の多くは、自分自身や身の回りにある課題や違和感に着目し、そこから「ビジネスの種」を見つけています。
たとえば、育児中のストレスを軽減するアイテムを開発したママ起業家や、前職の経験を活かして独自のサービスを立ち上げた人など、すべては“日常の中の課題発見”から始まっています。
起業を特別視せず、「生活の中にヒントがある」という視点を持つことが、スタート地点です。
2. スキル・経験・好きなことを棚卸しする
自分が持っている「リソース=資源」を可視化すると、ビジネスアイデアの素材が一気に増えます。棚卸し作業は、自分をビジネスパーソンとして再発見する作業でもあります。
✅ 棚卸しワーク:
(1)スキル・知識
- これまでの仕事で培ったノウハウ(接客、マーケ、営業、編集など)
- 資格や学校・研修で学んだこと(栄養士、保育士、簿記など)
- 「よく人に聞かれること」=あなたの得意なこと
(2)経験
- 転職、子育て、介護、留学、病気、起業…人生経験の中には共感の種がある
- 誰にも相談できなかった苦労や工夫、それを乗り越えたストーリー
(3)好きなこと・興味
- 時間を忘れて没頭できる趣味
- SNSやYouTubeで繰り返し見てしまうジャンル
- 自腹で学んだり、行ったりするテーマ(旅、カフェ、手帳術など)
→ これらを紙やNotionなどにリスト化し、掛け算してみましょう。
例:
- 「営業経験」×「子育て」→ 子育てママ向け営業講座(再就職支援)
- 「デザインスキル」×「古道具好き」→ 古物リメイクブランド(サステナブル系)
- 「英語が話せない自分の失敗経験」×「留学の経験」→ 超初心者向け英語サポート
3. アイデアのニーズを見極める
棚卸しから出てきたアイデアの中でも、ビジネスになるかどうかは「人に必要とされているか=ニーズ」があるかどうかにかかっています。自分だけの情熱ではなく、「人がどんな悩みを抱えていて、どこにお金を払うのか?」を知る必要があります。
✅ ニーズを探る3つの方法
(1)検索してみる
- Googleで「○○ 悩み」「○○ できない」と検索
- YouTubeやXでそのジャンルの投稿数や熱量を見る
- 関連するブログ記事やnoteからもユーザー心理を探れる
(2)人に聞いてみる
- 友人や家族に話してみて、「それいいね」「私も困ってる」が出るか確認
- ターゲット層に近い人に、困ってることや不満点をインタビューしてみる
(3)レビューを読む
- Amazon、楽天、アプリストアなどでレビューを読み込む
- 「期待したのに残念だった点」=改善のヒントになる
→ 課題が“深くて”“頻度が高くて”“自分では解決できない”なら、ビジネスとしての可能性大です。
4. 小さく試して反応を見る
どんなに魅力的なアイデアでも、頭の中で考えているだけでは形になりません。今すぐにでも、小さく試してみることが大切です。失敗してもいいのです。「動いてみること」が一番の学びになります。
✅ 試し方の例
- SNSで「こんなサービス考えてます」と投稿し、反応を見る(X・Instagram・Threads)
- noteで自分のストーリーや学びを書き、共感されるか確かめる
- 無料モニターを1人でも募集してみる
- LP(ランディングページ)を作ってみて、登録者数をチェック
- Canvaなどを使ってチラシや投稿画像を作ってみる
→ 反応がよければ次のステップへ。反応がなければ「変えるだけ」です。
5. まとめ|「自分のビジネス」は、自分の中にある
- ビジネスアイデアは“外から降ってくる”のではなく、自分の中に“積み重なって”います
- 「強み」×「情熱」×「ニーズ」の交差点を探すことで、他の誰でもない“自分だけの仕事”が生まれます
- アイデアは育てるもの。まずは小さく実験を繰り返しましょう
承知しました!以下に、「自分に合ったビジネスアイデアの見つけ方|強みと情熱の交差点を探そう」の内容をもとに、ワークシート形式とチェックリスト形式で展開します。
✅ スモールビジネスアイデア発見ワークシート
【ステップ1】自分の棚卸し
① スキル・知識
(例:接客、マーケティング、料理、イラスト、ライティングなど)
② 経験
(例:育児、転職、介護、留学、病気、失敗体験など)
③ 好きなこと・興味
(例:旅、映画、ガジェット、手帳、健康、美容、読書など)
④ 自分にとって“自然にできること”や“よく相談されること”
【ステップ2】アイデアの掛け算
「スキル・経験・好きなこと」などを掛け合わせてビジネスの種を見つけましょう。
例:
「デザインスキル」 × 「手帳好き」= オリジナル手帳テンプレート販売
- __________ × __________ = __________________________________
- __________ × __________ = __________________________________
【ステップ3】ニーズの調査メモ
- Googleで調べたキーワード・悩み:___________________________
- SNSやレビューで見つけた「困りごと」:______________________
- 周囲に聞いてわかったこと:________________________________
【ステップ4】小さく試すアイデア
- SNSでどんな投稿をしてみる?:_______________________________
- 知人にモニターをお願いできそうな人は?:___________________
- 無料で作ってみるコンテンツ案(PDF、note記事など):__________
✔ ビジネスアイデア検討チェックリスト(Yes/No)
質問項目 | Yes | No |
---|---|---|
自分が好き・得意と感じるテーマか? | □ | □ |
継続して学んだり語り続けられるか? | □ | □ |
他の人が困っている様子を見聞きしたか? | □ | □ |
その悩みは深くて頻度が高そうか? | □ | □ |
お金を払ってでも解決したいニーズか? | □ | □ |
自分にしかできない組み合わせや切り口があるか? | □ | □ |
小さく試す手段が思いついているか? | □ | □ |
人に話したら「面白そう!」と反応があったか? | □ | □ |
👉 Yesが5個以上なら、検証する価値のあるアイデアです!